このページでは、物理の学習方法とおすすめの暗記テキスト・参考書・問題集について解説をしていきます。
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筆者プロフィール
東北大学理学部卒業・大学院修了後は公立高校で理科の教諭。教諭時代は主に生物・化学・地学基礎を指導。進学校での指導経験が長く入試対策が得意。教員後は塾講師として数学・理科4科目を指導。物理基礎は独学で「指導レベル」まで向上。そのノウハウを生かして授業を展開している。
独学でも大丈夫?
独学について私の結論を先に申し上げると、初学者の独学はおすすめしません。
※初学者→学校で物理の授業を受けたことがない人
志望している大学・学部学科の受験科目として必須になっている人を除けば、学校の授業無しに独学するのを避けたほうがよいです。
学習時間に対して得られる学習効果のコスパがとても悪いため、文系の人や理系で物理が必須じゃないという人は、化学・生物・地学をオススメします。
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物理ってどういう科目?なんで苦手になりやすいの?
そもそも物理ってどういう科目で、なぜ苦手になりやすいのでしょうか?
それについては、物理基礎の独学法のページで解説しているので、ぜひそちらも参考にしてみてくださいね。
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【独学法】物理基礎の苦手克服、定期考査対策&共通テスト対策にオススメの参考書・問題集【苦手・難易度別・目的別】
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「物理」の実験や現象のイメージをつかむのが苦手な人向けの参考書
そこでその点について解説が詳しい参考書を利用しながら、考えて納得していく作業が重要になります。
マナビコでおすすめしているのはこちらの「宇宙一わかりやすい高校物理シリーズ」です。
「物理が苦手な人」「イメージができない人」を最初からターゲットにした参考書で、難しい言葉を使わず、イメージしづらい概念は簡単なイラストを使って図解をしてくれています。
ぶっちゃけ初学者レベルの人でも、この参考書を読めば物理の基本概念が理解できます。
実際、私は高校で物理を履修していないにもかかわらず、今では難関大学志望者の物理を指導できるようになりました。
その最初の一歩はこの参考書でした。
問題集に取り組んで、「なぜこの式になるのか」「何を言っているのかわからない」と思ったときにはこの参考書に戻ってきてください。
必ずや疑問に答えてくれるでしょう。
独学をサポートしてくれる動画教材
物理は独学するのがなかなか難しい科目です。
そこで活用したいのがYouTubeの解説動画です。
テキストを読むだけではなかなか理解が深まらない人は、ぜひ一度解説動画を活用してみるのがオススメです。
ここでは2つの動画シリーズを紹介しておきます。
1つ目は講義系の動画で「ヨビノリ」です。
とても有名なYouTuberですね。
このテキストは最後に消して下さい(50%)
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熱分野全単元完成の動画や、力学完成の動画など、単元別に動画をあげてくれています。
本当に分かりやすいので、各単元が苦手な人はぜひ一度通しで観てから学習をはじめてみてください。
教科書や参考書のいっている意味が、スルスル入ってくるようになりますよ!
2つ目は解説系の動画で、「たのしい物理」です。
こちらは通しの動画ではなくて、毎回1つのトピックについて解説をしてくれる動画です。
自分のわからないトピックを選んで観ていくのがオススメな使い方ですね。
「たのしい物理」のすばらしいところは、イラストが丁寧で、しかもアニメーションも入っていること。
しかも苦手な人のツボを押さえていて、「そうそう、そこがわからなかったんだよ!」とつい手をたたきたくなってしまうほど。
ぶっちゃけ教科書や学校の授業より分かりやすいです。
力学と電磁気の解説動画を再生リストにまとめてくれているので、電磁気が苦手な人はまず再生リストを全部観てみると単元理解が深まります。
学校の定期考査対策・入試対策の基本知識を習得したい人向けの問題集・参考書
物理基礎の公式の成り立ちや、基本的な扱い方についてわかってきた人は、実際に問題を解く練習をしていきましょう。
その練習におすすめなのは「リードライトノート」です。
リードライトノートは、物理の基本公式や典型パターンのまとめがコンパクトにされていて、例題類題が数多く・幅広く取り扱われています。
解説も丁寧にされているので、独学にもうってつけてです。
問題レベルも基本的なものが多く、初心者が反復して練習するには最適な教材ですね。
学校の定期考査レベルはできる人 から 模試ができる人 になりたい人にオススメな問題集
物理の基礎基本がわかってきて、学校の定期考査レベルなら難なくわかるようになってきた。
けれどもいざ模試になると解けなくて…というような人は、「実践力」を高める練習をしていきましょう。
そんな人にオススメなのが、基礎問題精講ですね。
(こちら新課程対応版になっていますが、2023年度に高3年生・既卒生の人でも使えます。前課程版と中身全く同じです)
基礎問題精講はおよそ100パターンの問題に対して、
- その問題はどういう問題で
- どういう公式や考え方、アプローチを用いて
- どう解けば良いのか
をすべて丁寧に解説してくれているテキストです。
このうち1,2をまとめた「精講」と3をまとめた「解説」の2つのセクションに分かれています。
使い方としては
- まずは精講をじっくり読む
- 解説を読む。(当然理解しながらですよ。なぜそうなるのかを考えながら丁寧に読んでください)
- 解説をみないで問題を解く
- 解説通りの解き方ができたか確認する
これを繰り返していけばOK。
一周終わる頃には、河合模試で6割くらいの得点力になるとおもいます。
模試で解けない単元や苦手な単元があったら、このテキストの中でやりのこしがあるということです。
模試で出題された問題は、このテキストのどの問題と似ているのかを考えて、このテキストの問題を「ほとんど考え込まずにできるまで」練習してみましょう。
本格的に共通テスト対策がしたい人向けの問題集
テキスト学習が完了し、いよいよ共通テストでの得点力を上げていく段階になった人におすすめの問題集はこちらです。
河合塾の共通テスト模試の過去問です。
河合塾の共テ模試は、質が高く、評判がいいです。
このテキストを何度も解きこむことで、本番での得点力をメキメキと伸ばすことができます。
間違えた問題は「なぜその答えになるのか」を納得できるまで考えるようにして復習してください。