こんにちは、マナビコオンライン理系塾です。
今回はエンタルピーの勉強法について解説します。
現役の高校生はもちろん、塾の先生や学校教員にもおすすめな方法となっています。
エンタルピーとはそもそもなにか?
そもそもエンタルピーがなぜ話題に上がったかについて簡単に触れます。
エンタルピーとは熱化学で使われる考え方で、化学反応に伴う熱の出入りを考えるために使われるものです。
以前は熱化学方程式を使って考えていましたが、この熱化学方程式は日本の大学受験に特有なものと言われていました。
実際に大学で熱化学を学んだり、海外のカリキュラムではエンタルピーが使われています。
筆者は過去にニュージーランド留学生の化学の学習をサポートしていた経験もあるのですが、熱化学の分野ではエンタルピーが用いられていました。
それが今回の学習指導要領改定にともなって、熱化学方程式→エンタルピーへと変更されることになりました。
これまで熱化学方程式に慣れ親しんできた人からすると少し面食らったという状況ですね。
エンタルピーがなにか?についてよくわからない人におすすめの参考書
エンタルピーってそもそも何なの?という状態で、「まったくわからない!」という人におすすめな参考書はこちらです。
初心者向け参考書の定番「宇宙一わかりやすい高校化学 理論化学 」です。
学習指導要領改定に伴ってこちらも改訂されまして、エンタルピーが取り扱われるようになりました。
(改訂前のバージョンは表紙が異なります。改定前はエンタルピーではなく熱化学方程式なのでご注意ください)
丁寧な解説に定評のあるシリーズですので、エンタルピーってそもそもどういう概念で、どうやって考えればよいのかをわかりやすく解説してくれています。
ただ、実際の使い方や問題の解き方の解説においては熱化学方程式の考え方を使ってしまっているのが残念なところ。
せっかくエンタルピーになったのに、熱化学方程式とハイブリッドしてしまう教え方はどうなんだろう、と個人的には感じます。
エンタルピーについて理解を深めるために読むという用途ではおすすめですが、実際に問題慣れをしていく段階においては次に紹介するテキストがおすすめです。
エンタルピーをつかった問題の解き方を学びたい人におすすめの参考書・問題集
エンタルピーについての基本的な知識が入っている人で、実際に問題を解いてみたいという人におすすめなのがこちら。
旺文社の「基礎問題精講」です。
こちらのテキストは、問題の考え方・アプローチの仕方を解説する「精講」と、問題の解法を解説する「解説」の2段階にわけた解説が分かりやすくて人気の参考書・問題集です。
こちらも教育課程の改正で、5訂版へとバージョンアップしてエンタルピーが取り扱われるようになりました。
4訂版はエンタルピーが掲載されていないのでご注意くださいね。
こちらは熱化学方程式を使わずに、エンタルピーを使って問題を解く方法を解説してくれています。
ヘスの法則や生成エンタルピーを使った立式の仕方や考え方を実践的に説明してくれているので、初学者でも理解に苦労することはないでしょう。
最適な参考書を使ってエンタルピー対策をしよう!
今回は超初学者向けに「宇宙一わかりやすい高校化学 理論化学 」
実践的な練習が積みたい人向けに「基礎問題精講」をおすすめしました。
ぶっちゃけこの2冊だけでたいていの大学の化学の学習はどうにかなります。
旧帝大や早慶などの難関私大を目指す人でもない限り、この2冊を完璧にしていくだけで点数が取れるようになります。
(共通テスト対策についても同様です)
ぜひこの2冊を使って、エンタルピーに対する苦手意識を克服して、得意分野にしていきましょう!